適正家賃とは(4)

東住吉区の家賃相場が厳しいことはわかりました。

私は、自分が厳しい状況に追い込まれると、つい周りを見てしまいます。

そして周りもおなじだとなぜか安心してしまいます。

今回も周りを見ました。トラスト北田辺から僅か150mほど西の阿倍野区はどうかと。

そして驚きました。

東住吉区より1万円ほど高いのです。平均値で8万円超えなので、新築や駅近だともっと高いのでしょうね。

家賃は場所で決まるのですが、「東住吉区」と「阿倍野区」ではこんなにも違うのですね。

阿倍野区はなぜ高いのでしょうか。これには(たぶん)二つの「地の利」があると思います。

一つ目は文字通り「地」の利です。歴史的な積み重ねで商業施設や住宅街などの良好な街並みが形成されブランド価値を生み出しているのでしょう。

では、なぜそんな積み重ねができたのでしょうか。それは、阿倍野区全体が「上町台地」の上にあり、災害に強かったためです。

上町台地は大阪発祥の地です。古代の難波京、中世の大阪本願寺、そして大阪城です。

その他にも古墳や有名なお寺などが上町台地の上にあります。

高台で地盤が強いので災害にも強く歴史を綿々と引き継ぐことができたのです。

台地の上と下では安全性に雲泥の差があります。

大阪市の洪水マップをご覧ください。

 

二つ目は「知」の利です。

常盤小学校→文の里中学→天王寺高校→大阪市大医学部といった上町台地ゴールデンコースとでも呼びましょうか、学区制度でしょう。

 

さて、ここでトラスト北田辺です。

トラスト北田辺は、上町台地物件です。

こちらの洪水マップをご覧ください。大和川氾濫シナリオでは東住吉区の多くが3m規模の冠水となりますが、トラスト北田辺は大丈夫です。

 

学区のほうも2014年に撤廃されています。どこの高校でも受験ができます。

なので、トラスト北田辺は、実質的には阿倍野物件なのです。(ちょっと強引か)

不動産営業の方、是非この辺をアピールしてくださいね。

なんだか最後はセールストークになってしまいました。次回はもう少し冷静に分析的に検証してみます。